シャーマンキングの林原めぐみ
林原めぐみさんといえば、
・「新世紀エヴァンゲリオン」の綾波レイ
・「アンパンマン」のこむすびマン
・「ポケットモンスター」のムサシ
Etc...
など、声優としての活躍は言わずもがなだが、
個人的にこの「シャーマンキング」という作品においては、
林原めぐみという“声優“の素晴らしさが凝縮されていると感じる。
当時たまたま第一話のリアルタイム視聴に遭遇したのを今でも覚えている。
関西ローカルで水曜午後6時30分。
画面が一瞬暗くなり、直後中心がキラッと光る。それと同時にあの力強い言葉が聞こえる。
“よみがえれ“
シャーマンキングのヒットの背景には、間違いなく、この「よみがえれ」そして2期OP曲の「きみに届けNorthern lights」
が影響しているはずだ。
林原さんは、「声優アーティスト」と「キャラソン(キャラクターソング)」というジャンルを築いた先駆者ともいえる。
2つの違いはとても繊細な位置にあって、実は正しく歌い分けることはとても難しい。
2つの歌い分けについて、林原さんはこのように解釈している。
それも“声優・林原めぐみ”の独特なところだと思いますね。私の中ではいくつかパターンがあって。キャラのマインドや作品の世界観を全身に受けた林原めぐみさんで歌うパターンもあれば、キャラになりきって歌うパターンも当然あるし、(中略)ゴリゴリの林原めぐみさんとして歌う場合もある。さらに言うと、主題歌の場合はその作品世界を代表して林原さんとして歌うんだけど、挿入歌のようにより作品の中に入った曲の場合はもう少しキャラの人格が必要になってきたりもするんですよね。そのさじ加減が私らしさだとも思います。(https://natalie.mu/music/pp/hayashibaramegumi03/page/2)音楽ナタリーより
恐山アンナは、テンション的には「名探偵コナン」の灰原哀に似ているところがある。
灰原哀も昔は黒の組織という悪に属し(好きでいたわけではない)
ここ数年で、工藤新一に好意的で、友人の子供達を保護者のような眼差しで見る
女将のようなキャラになった。
恐山アンナも幼少期は鬼を飼うほどダークな性格から、麻倉葉に出会い、
彼をシャーマンキングにすべく尽くす女将となるわけで、
2人のバックボーンは規模は違えど似ているのだ。
それでも、灰原哀は頭脳派だが、恐山アンナはビンタはするし足は出るし、自身もシャーマンとしての能力が高い。
そこの違いはちゃんと声に表れていて、きっと技術的に作ったのではなく、
キャラクターから何かを感じ 自然とそうなったのだろうと思う。
このように、誰が聞いてもこの声が林原めぐみだとわかるのに、
恐山アンナの声を聞いていても、灰原哀を思い出すことはない。
作品を決して邪魔することのない演技ができてしまうのが、
彼女の凄いところなのである。
そんな林原めぐみさんが再び恐山アンナとして”よみがえる”
シャーマンキングが2021年4月から放送される。
今回は原作に沿ったストーリーで、完結版までアニメで描かれるようだ。
多少の配役変更はあるが、恐山アンナの役と、主題歌は林原さんが続投することが決まっている。
また、2月20日には、林原さんの役作りに関する秘密に迫る書籍も発売される。
声優を目指している人や、林原めぐみのアニメで育った大人達はぜひ読んでみてほしい。
彼女の活躍は衰えるところを知らない。
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